祖父の珊瑚

祖父の家に奇妙な置物がいくつもあります。

その中のひとつに、珊瑚の置物があります。
淡いピンク色をしているのですが、いかにも深海から出てきましたという感じのまだ湿っていそうな見た目をしています。
何本も枝分かれしているようなその奇妙な姿は、今にも手を伸ばして襲って来そうな雰囲気を醸し出しているので私は子供のころからとっても苦手でした。
珊瑚と聞くと、生き物のサンゴとは違う種類にはなりますが、サンゴ礁の海や、オーストラリアのグレートバリアリーフを思い浮かべる方もいらっしゃると思います。
しかし私は珊瑚というとその奇妙な置物しか思い浮かびません。
何のためにこの置物をいつまでも置いているのかもわからず、良い気もしないので、こんなに大きいものならある程度の値はつくのではないかと思い、ある時祖父に、ブランドファンの【http://brand-star.info/coral/】や【http://brand-star.info/jade/】へ買取査定にでも出せばと提案したことがありました。
専門知識もないので、いくらになるのか到底検討もつきませんが、近頃珊瑚が高騰していると聞いたので私としては結構良い提案だったと思っていました。
しかし祖父の答えは意外なものでした。
「罰があたるだろ」と言うのです。
よくよく話を聞くと、珊瑚は持つ人の幸福や繁栄を叶えてくれるものだということで、祖父は珊瑚に願いを込めてそれをずっと大切にしてきたのでした。
その置物の珊瑚は、宝石に加工される前の珊瑚でとても価値のあるものなのだそうです。
子供のころから奇妙だと思っていたその生き物も、祖父にとってはとても大切なものだったのだとその時に初めて知りました。

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